日経新聞 半歩遅れの読書術(2023年)

日本経済新聞の書評『半歩遅れの読書術』で、2023年に紹介された本の一覧です。




書評選択


2023年1月7日(土):【半歩遅れの読書術】

詩人長田弘『死者の贈り物』の懐かしさ 受け継ぐ「庭の光景」

作家:落合 恵子

2023年1月14日(土):【半歩遅れの読書術】

『植物はなぜ動かないのか』にみる緑の世界 グリーン・フィンガーに憧れ

作家:落合 恵子

2023年1月21日(土):【半歩遅れの読書術】

八十路を前に『八十路から眺めれば』 老いの実感と「これこそ私」

作家:落合 恵子

2023年1月28日(土):【半歩遅れの読書術】

『なりわい再考』にみる職人の時空 豊かな手仕事に惹かれて

作家:落合 恵子


2023年2月4日(土):【半歩遅れの読書術】

ヘルマン・ヘッセ『庭仕事の愉しみ』 自然の循環と文明の姿

詩人:城戸 朱理

2023年2月11日(土):【半歩遅れの読書術】

川勝義雄『魏晋南北朝』で疑問氷解 暗黒時代が育む豊穣な文化

詩人:城戸 朱理

2023年2月18日(土):【半歩遅れの読書術】

文学好きも唸るエッセー『亡命ロシア料理』 食卓事情に見る異国の魂

詩人:城戸 朱理

2023年2月25日(土):【半歩遅れの読書術】

和合亮一の震災詩集『詩の礫』 3.11語り継ぐ切実な言葉

詩人:城戸 朱理


2023年3月4日(土):【半歩遅れの読書術】

森田真生『数学する身体』の知的刺激 理数系に無縁でも深みに

日本語学者:金田一 秀穂

2023年3月11日(土):【半歩遅れの読書術】

林達夫・久野収の対談『思想のドラマトゥルギー』 知性の指針、後年は旅案内

日本語学者:金田一 秀穂

2023年3月18日(土):【半歩遅れの読書術】

ヤマザキマリ、とり・みき『プリニウス』 偉大な博物学者、漫画で評論

日本語学者:金田一 秀穂

2023年3月25日(土):【半歩遅れの読書術】

近代版の曾良日記『柳田國男先生随行記』 車窓すべてが発見の種

日本語学者:金田一 秀穂


2023年4月1日(土):【半歩遅れの読書術】

芳賀徹『桃源の水脈』がいざなう別世界 絵画と文学響き合う理想郷

美術史家:三浦 篤

2023年4月8日(土):【半歩遅れの読書術】

野崎歓の文芸評論『水の匂いがするようだ』 井伏鱒二の非凡さを知る

美術史家:三浦 篤

2023年4月15日(土):【半歩遅れの読書術】

夏目漱石 『夢十夜』と版画家・金井田英津子 文と画で異世界に連れ去る

美術史家:三浦 篤

2023年4月22日(土):【半歩遅れの読書術】

気谷誠『西洋挿絵見聞録』究極の愛書家の世界 洗練の粋 工芸品の書物

美術史家:三浦 篤

2023年4月29日(土):【半歩遅れの読書術】

『日本列島「現代アート」を旅する』 優れたガイド 鑑賞に誘う

美術史家:三浦 篤


2023年5月6日(土):【半歩遅れの読書術】

米ミステリー『ギャンブラーが多すぎる』 ゆるく艶やか 60年代NYの空気

作家:山本 一力

2023年5月13日(土):【半歩遅れの読書術】

柴田哲孝著『下山事件』を読む 「昭和史最大の謎」を彩る世相

作家:山本 一力

2023年5月20日(土):【半歩遅れの読書術】

封鎖都市舞台のミステリー『56日間』 著者のたくらみ 直接触れる慶び

作家:山本 一力

2023年5月27日(土):【半歩遅れの読書術】

ふるさと土佐が舞台の小説 登場人物の骨太な優しさ堪能

作家:山本 一力


2023年6月3日(土):【半歩遅れの読書術】

名曲「上を向いて歩こう」の背景に迫る本 悲しみから希望、奇跡の化学反応

社会学者:吉見 俊哉

2023年6月10日(土):【半歩遅れの読書術】

東京・渋谷の変遷、川で読み解く労作 丘上る街から暗渠たどる街へ

社会学者:吉見 俊哉

2023年6月17日(土):【半歩遅れの読書術】

高架道の都市分断、警鐘鳴らす先駆的名著 しなやかな街へ価値転換促す

社会学者:吉見 俊哉

2023年6月24日(土):【半歩遅れの読書術】

世界史的視野でみるコロナ禍 病原体のグローバル化たどる

社会学者:吉見 俊哉


2023年7月1日(土):【半歩遅れの読書術】

2冊の傑作絵本「きらい」で共鳴 憧れる猫のハイソサエティー

詩人:アーサー・ビナード

2023年7月8日(土):【半歩遅れの読書術】

権力が好まない本質伝える 少数派が味わう詩集の妙味

詩人:アーサー・ビナード

2023年7月15日(土):【半歩遅れの読書術】

友人がくれた『風邪の効用』の大発見 症状敵視せず、他者への配慮も

詩人:アーサー・ビナード

2023年7月22日(土):【半歩遅れの読書術】

大海原で大活躍の後期高齢者? 邦題に違和感拭えぬ「老人と海」

詩人:アーサー・ビナード

2023年7月29日(土):【半歩遅れの読書術】

履きたくなる世界の図鑑 未知のフットウエアに胸高鳴る

詩人:アーサー・ビナード


2023年8月5日(土):【半歩遅れの読書術】

コーマック・マッカーシーという羅針盤 彼の言葉で埋まった読書ノート

作家:東山 彰良

2023年8月12日(土):【半歩遅れの読書術】

小田雅久仁の小説で思いはせる 故郷台湾で畏怖される月

作家:東山 彰良

2023年8月19日(土):【半歩遅れの読書術】

『犬の力』で知る米墨麻薬戦争 ナルコ・コリード 光と闇の歌謡

作家:東山 彰良

2023年8月26日(土):【半歩遅れの読書術】

謎の米国作家についての回想録 徹頭徹尾フィクションの「真実」

作家:東山 彰良


2023年9月2日(土):【半歩遅れの読書術】

矢川澄子訳「アリス」との誓い 「友は自分だけ」の覚悟で生きる

ノンフィクション作家:久田 恵

2023年9月9日(土):【半歩遅れの読書術】

庭が語り出す丸山健二の小説 言葉におぼれベンチで熟読

ノンフィクション作家:久田 恵

2023年9月16日(土):【半歩遅れの読書術】

奇想天外な「変愛」小説の引力 報われぬ恋ほど美しい

ノンフィクション作家:久田 恵

2023年9月23日(土):【半歩遅れの読書術】

カズオ・イシグロの謎めいた物語 読者の呼応が醍醐味

ノンフィクション作家:久田 恵

2023年9月30日(土):【半歩遅れの読書術】

米作家が描いた核家族の実情 欠けたもの補い合う共同体

ノンフィクション作家:久田 恵


2023年10月7日(土):【半歩遅れの読書術】

鎖国下の種痘導入描く歴史書 市井の蘭方医の奮闘、胸熱く

生命科学者:仲野 徹

2023年10月14日(土):【半歩遅れの読書術】

1960年、科技庁監修「21世紀への階段」 つっこみどころ満載の未来予想

生命科学者:仲野 徹

2023年10月21日(土):【半歩遅れの読書術】

橋本治さんの文楽鑑賞案内 素直な心で楽しむことが大事

生命科学者:仲野 徹

2023年10月28日(土):【半歩遅れの読書術】

イランで飲酒、ご法度では? 「辺境作家」の行動力に衝撃

生命科学者:仲野 徹


2023年11月4日(土):【半歩遅れの読書術】

心ときめく芭蕉の文 女性への思いやり満ちた言葉

詩人:別所 真紀子

2023年11月11日(土):【半歩遅れの読書術】

北川冬彦訳で読むプレヴェール 春雨降る日の忘れ得ぬ出逢い

詩人:別所 真紀子

2023年11月18日(土):【半歩遅れの読書術】

木田元の読書遍歴 哲学者の「哲学以外」に惹かれて

詩人:別所 真紀子

2023年11月25日(土):【半歩遅れの読書術】

個性際立つアシモフのミステリー 顔に皺一つない人物の謎

詩人:別所 真紀子


2023年12月2日(土):【半歩遅れの読書術】

人類学の叡知詰まった一冊に感嘆 新書はコスパ最高である!

仏文学者:鹿島 茂

2023年12月9日(土):【半歩遅れの読書術】

思想家・山川菊栄の文体を味わう 時局への抵抗 鋭利に滋味深く

仏文学者:鹿島 茂

2023年12月16日(土):【半歩遅れの読書術】

戦争の原因を類人猿研究からたどる 協調が悪にもなり得る恐ろしさ

仏文学者:鹿島 茂